2021年2月10日、バンダイナムコエンターテインメントよりサスペンスアドベンチャー「リトルナイトメア2」が発売されました。
大人気だった前作「リトルナイトメア」から4年、満を持しての発売というだけに、体験版のときから話題沸騰でした。
さて、その出来栄えはというと……クリアした人達からエンディングに対する疑問の声が多々上がっているようなんです。
今回は「リトルナイトメア2」のエンディングの謎について検証してみます。
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リトルナイトメア2のあらすじと登場人物
「リトルナイトメア2」は幼いころに感じた恐怖をテーマにしたサスペンスアドベンチャーです。
2017年に発売された「リトルナイトメア」の続編にあたります。
電波塔が支配する謎の街を舞台に、紙袋を被った少年・モノと前作の主人公・シックスが協力しながら困難を乗り越え、電波塔を目指す物語となっています。
前作の主人公がパートナーとして登場しますが、続編である本作からプレイを始めても支障はありません。
あらすじ
公式のあらすじを紹介致します。
黄色いレインコートをかぶる少女「シックス」と共に、テレビを介して世界に広がる悪の源を暴くため、2人は電波塔に向かいます。
しかし、2人の前には町に住む住人が待ち構えており、2人の道を阻もうと試みます。
不気味な森林やおぞましい学校など様々な場所を、シックスと協力して謎を解いたり、トラップを回避したり、遮蔽物や近くにある道具を使って敵を撃退したり、2人で助け合って数々の障害を乗り越え電波塔を目指しましょう。
果たして、モノは電波塔の背後に潜む謎を暴き、シックスを恐ろしい運命から救い出せるのでしょうか。
彼がかぶる薄い紙袋は、憎悪に満ちた世界を忘れさせてくれるが、一時的でしかないそれが彼に永遠の休息を与えることは決してない。
②シックス
前作の主人公。黄色いレインコートを着ている。モノと一緒に電波塔の世界を彷徨う。空腹で苦しむ様子が見られる。
見知らぬ世界で目覚めた彼女は非力であった。目を離すとすぐさま闇に飲み込まれてしまうほどに。
しかし、彼女がその見た目にそぐわないほどに多くのことを見てきたことを世界はまだ知らない。
③ノッポ男
シックスを執拗に追いかけ、シックスをテレビの中に引きずり込む。
放送局から絶え間なく発せられる不快な電波の中、その男は終わりのない旅を続けている。
荒廃した世界で影の中を行き、何かを見つけるために。
リトルナイトメア2、衝撃のラスト!
「リトルナイトメア2」はその衝撃的なエンディングで話題になっております。
以下、ネタバレになりますが、ラストの大まかな流れです。

ゲーム「リトルナイトメア2」より
「リトルナイトメア2」、正規エンディングの流れ
ラスボスと思われるノッポの男・シンマンにより、シックスはテレビの世界に連れていかれてしまいます。
モノはシンマンと戦い、倒すことに成功、シックスを助け出し、テレビの世界から逃げ出そうとします。
しかし、逃げる途中、建物が崩れかけ、モノは落下しそうになります。
間一髪、シックスと手をつなぎますが、シックスはその手を振り払い、モノはテレビの世界の奥底に沈んでいくのでした……。
モノはそのままテレビの世界に取り残され、成長していきます。そして、その成長した姿はなんと、ノッポの男・シンマンと同じ姿だったのです。
「リトルナイトメア2」、ノッポ男の正体は?
最終的にモノはシンマンになります。
それはどういう意味なのでしょう?そして、ラスボスは誰なのでしょう?
いくつかの説がありますので、検証してみます。

ゲーム「リトルナイトメア2」より
①モノ=シックスを追うノッポ男説
モノ自身がシックスを追う謎のノッポ男だったという説です。
モノ自身がシックスを追い、シックスを救出するという、閉ざされた構造です。
この構造だとシンマンのシックスへの執着がよくわかります。
シンマン(=モノ)にとって、シックスは唯一の友達です。
シンマン(=モノ)はその友達に裏切られた怒りから、シックスを追っているのではないでしょうか。
シンマンは何かを見つけるために旅をしているという設定ですが、何かとはシックスのことでしょう。
シンマンの「終わりなき旅」とは過去の自分に倒されて消える→モノがシンマンになる→シンマンはモノに倒される、という無限ループを意味しているのだと思われます。
シックスがモノの手を離したのは、モノ=シンマンだということに気が付いたからだと言われております。
シンマンは電波的存在であり、テレビの中でしか倒せない存在です。
だから、シックスはモノをテレビの世界に置き去りにしたのだと考えられます。
②シンマンは複数居る説
一方、シンマンは複数いるという説もあります。
テレビの中から現れるシンマンのモデルは「リング」の貞子だと言われています。
「リング」では呪いのビデオはダビングされて、貞子は増殖していきます。
シンマンもまた、増えていくのでは?という説です。
その場合、モノは先代のシンマンを倒し、シンマンに成り代わったと考えることができます。
物語の中でモノはファントム(捕った子供たちの残留思念的なもの)を回収してシンマンになっていきます。
「リトルナイトメア2」はモノがシンマンになる物語であり、シックスはモノがシンマンになってしまったことを知ったから、モノを落としたのではないでしょうか?
③ラスボスはシックス説
ところで、この物語のラスボスは誰になるのでしょう?
ノッポの男=モノと考えると、ラスボスはモノ自身ということになりますし、ノッポ男複数人説を採用すると、ラスボスは先代シンマンということになります。
しかし、最終的にモノは相棒であるシックスに裏切られて、閉ざされた世界に残されます。
主人公を倒したのはシックスであることを考えると、ラスボスはシックスと言えるのかもしれません。
真のエンディング
「リトルナイトメア2」ではファントムを全部集めると、隠しエンディングが見られます。
隠しエンディングに登場するのはシックスだけです。シックスから影が出てきて、黒いシックスが作り上げられます。

ゲーム「リトルナイトメア2」より
黒いシックスはシックスの狂気の部分を表していると思われます。
黒いシックスはいつからいたのかが気になりますが、最初からシックスの中にあったのではないかと思われます。
しかし、モノを落とした後、よりいっそうシックスの狂気は強くなっていったのではないでしょうか?
「リトルナイトメア2」は「リトルナイトメア」より前の話だと思われます。
隠しエンディングでは「リトルナイトメア」に出てくるモウが描かれたチラシが出てきて含みを持たせています。
「リトルナイトメア2」でモノを奈落に落としたことで、振り切れたシックスは「リトルナイトメア」の世界でも狂気的な姿を見せています。
「リトルナイトメア」では空腹になったシックスが様々なものを捕食していくのですが、シックスを心配してくれたノーム(小人)を食べてしまうシーンがあります。
ちなみに、「リトルナイトメア」は七つの大罪をモチーフにしているという考察があるのですが、シックスは「暴食」を司っているのかもしれません。
まとめ
いかがでしたか?考察をすればするほど謎は深まっていきますね。
結局、シックスの正体はわからないままなので、ぜひとも続編を作ってもらいたいものです。